2011年12月26日月曜日

子どもが子どもに読み聞かせ



バンビぶんこでは「おはなし会」と称して、読み聞かせ、手遊び、おはなし、手作り遊びをする会が催されます。今は子どもたちが絵本を読み聞かせすることが中心になっています。そのことをある方が読み聞かせの勉強会で話したら、びっくりされたということでした。曰く「子どもは上手に読めない」だから「聞いている子どももしっかり聞けない」「内容がうまく伝わらない」と読み聞かせの意義がこわされるというような否定的な意見ばかりだったそうです。そこで私も「どうして子どもに本を読ませているのか?」を考えました。
はじめは文庫でも大人だけが読んでいました。ある日小学5年生の男の子が「本を読ませて」と言ってきました。それは「もちもちの木」学校の教科書にのっていたものです。勿論私は喜んで読んでもらいました。それが子どもに受けたのか、かっこいいと思ったのか次々に子どもたちが読みたいと言ってきました。はじめはある程度大きな子だったのですが、そのうち低学年から幼稚園児まで読みだしました。そしていつのまにか「おはなし会」は子どもが読むものというようにまでなったのです。もちろん私も読みたい本があるときは読んでいます。季節の本、話題の本、などいろいろしっとりと「子育ての応援歌」のような本を読んだこともあります。英語の楽しい本を読んでくれる方のときは大人も子どもも楽しみにしています。
でも最近は読みたい子どもが多く、なかなか大人がはいれないような状態です。
もちろん子どもは大人ほど上手に読めません。声が小さい子、つっかえる子、それに本を観客の方に向けて読むのはとっても難しいのです。でも子どもたちは読むのが大好き、観客である子どもたちは、良く聞いていると感心することもあり、またほとんどきいてないときもあり・・・でも私は読み方に関しては絶対にダメだしをしないことにしています。自由に好きに読んでいいと思います。今子どもたちはいろんな意味で評価にさらされています。学校ではいつも評価がつきもの、家では兄弟や同級生と比べる親の評価。文庫では評価のない時間、そして人前で読んで失敗しても大丈夫な時間。今の子どもたちの生活に欠けがちなこんなメリットがあるのでは。読み聞かせの本来の意義から離れるかもしれないけど、子どもが自分で読む気になって、自分で本を選んで、前にでて読む、これは子どもにとって結構大変なことかもしれません。

良いはなしもあるのですよ。お引越しするお友達のために「〇〇ちゃんのために」といってその子にあった本を選んで読んでくれたり、この前はお母さんと協力して読んでくれた子もいます。それは英語と日本語の本、Y君が英語、お母さんが日本語、さすが親子息もぴったり、考えてみれば親子で人前で本を読めるってステキ、そんな場所があってもいいのではないですか?