緊急事態宣言解除宣言で久しぶりに文庫を開きました。
考えてみれば今年初めてです。
常連の男の子2人の兄弟がいます。久しぶりのこの日もお母さんと3人で早々と来てくれました。
お兄ちゃんR君5才、弟君もR君3才。二人とも本が大好き、本を読んでもらったり、自分で好きな本をよんだり、ゆっくりと過ごしています。
ふと見ると弟のR君がサンルームにある本だなの前で並んでいる本をじっと眺めていました。
それはそれはかわいい姿、こちらもガラス越しに見ていると、しばらくして本を一冊かかえてお母さんとお兄ちゃんのもとへ戻ってきました。
その本をみたお母さんは「あら これは私が小学校の時に好きで読んでいた本」とちょっと高揚した、びっくりした様子。
「言葉図鑑 3 ことばがいっぱい かざることば」五味太郎 1986
この本はとても面白い本ですが、背表紙はは漢字で「言葉図鑑」とだけ書いてあるだけなのです。
R君はもちろんまだ漢字は読めません。ではなぜこの本を選んで書棚から出したのでしょうか?なんだか不思議ではないですか?そこの書架には子どもらしい、ひらがな書名の絵本もいっぱい並んでいるのです。
しかも、この「言葉図鑑」はずいぶん前に文庫に入れたもので、表紙もラベルも古く、決してきれいな本とはいえないのです。
それでもその本を選んだR君、そして小学校のころ好きでこの本を読んでいたというお母さん、遺伝子ってこんなところにもあるのかな?それとも本には目に見えない糸が引かれているのかな?