香港に赴任している息子一家を訪ねて香港に行くと決めたとき、ぜひ行ってみたいと思ったのです。
幸いなことにこの図書館は息子宅から近く、香港に住居がある息子一家はすでにこの図書館のカードをもち、本を借りている利用者でした。
この図書館は2001年に設立、創立10年になります。11階建て。目の前に香港を象徴する湾の素晴らしい景色が広がり、日本では考えられない図書館のロケーションの良さにうらやましい感じです。
まずその広さ、きれいさにびっくり、中に入ってまず目立つのは解放的な吹き抜けと楕円型ガラスのエレベーター、エスカレーター、まるでショッピング・モールと見間違えるほどです。
私が最初に行ったのは子どもの本のフロアーです。吹き抜けをぐるりと回った広い広い子どもの本の書棚をずーとみてまわりました。そこで気づいたのは中国語と英語の両方の本があるということ、なるほど香港ならではの資料構築です。これは子どもの本に限らず、この図書館のすべての共通認識でした。私は日本語の本をさがしましたが、見つかりませんでした。そこでインフォメーションコーナーに行き、つたない英語で「ジャパニーズブックスある?」とききました。が答えはなし、すぐに隣にいた職員が代わって
「ペラペラ・・・」と流ちょうな英語で「ない」ということを丁寧に説明してくれました。なるほど英語の資料は
たくさんあっても職員全員が英語がしゃべれるのではないのだ。
このフロアーには「Toy Library」(下写真)があることです。かなり広いスペースが一部屋になっていて、ここに
おもちゃがいっぱいおいてあります。予約制でこの部屋のなかのおもちゃで遊べるのです。私がのぞいてみると、長いレールに動く汽車、ぬいぐるみ、自動車、積み木、ゲームなどなど楽しそうなおもちゃがいっぱい、また親や保護者に連れられた子どもたちで満員、みんなとても楽しそうでした。
この図書館は広くて、全部を見学するのも大変です。ただ感じただけですが、広いだけあって、椅子もたくさんあります。ソファーのような椅子でくつろげます。コンピューターもたくさん設置されていて、たくさんの大人も小学生も利用していました。
私が行ったのは土曜日だったせいか、利用者でいっぱいでした。
電気道公共図書館( Electric road Pubric Library )ここは息子宅から本当に近い、同じ地下鉄の駅にある公共図書館です。市場と同じビルの中にあり、古い建物できれいとはいえない外見です。とても小さい図書館ですが、やはり利用者がいっぱい、夏休みだったのか平日でも親子連れなどが絵本を読んだり賑わっていました。こんな小さな図書館でもやはり英語と中国語の本が共存しています。この小さな図書館の児童書コーナーで、何冊かの日本の本の英訳本をみつけました。なんだか旧友に会ったようになつかしい感じがしました。
香港で中央図書館と地域図書館をみることができました。香港の図書館がどれだけ住民に利用され、どれだけ住民の生活になじんでいるかわかりませんが、少なくとも私のみたかぎりでは良く利用されているようで、ちょっと嬉しい思いがしました。