先日友人が翻訳した「うんがにおちたうし」が話題になりました。
私はバンビぶんこに「うし」が出てくる子どもの本がどれくらいあるかを調べてみました。
そして3冊の本を見つけました。
「うんがにおちたうし」「お父さん、牛になる」「はなのすきなうし」です。
今年の干支でもないし、なぜ今「牛」なのかと自分でも思いましたが、改めて読み直すとどれもなかなかのすぐれ本です。
「うんがにおちたうし」
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作:フィリス・クラシロフスキー
絵:ピーター・スピア 訳:南本史 出版社:ポプラ社オランダ出身のピーター・スピアーが初めて手掛けた絵本。
翻訳者は文庫を通じた古くからの友人
のどかなオランダの農村、そこに非日常を夢見る牛ヘンドリカ。
聞いたことしかない町の様子にうっとりするも、現実はうんざりするほど退屈な日々。
ところが、ある日草探しに気を取られ、運河に飛び込んで(落ちて)しまったヘンドリカ、・・・・・・。
まるまると肉付きの良いヘンドリカが、木の箱に乗って流されていく姿が、とてもユーモラスです。
ヘンドリカの目の前で変わっていく岸辺の景色。
家に納屋に風車にチューリップ畑、そして、見たこともなった家々・ひと・ひと・ひと・。
みんなに見られて嬉しくて、陸へ上がるもじっとしていません。
そして、・・・・・・。
カラーとモノクロが交互に配されていて、農場から町並みまで、オランダの人々の生活の空気を見事に伝えてくれています。 今の時代に、このようないかにもオランダ的なのんびりした空気を知るのもいいことかも。
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